リアルクローズはWeb2.0だった

先日録画していた、ファンションを扱ったNHKスペシャルを見た。
冒頭エビちゃんが登場するとともに、「リアルクローズ」というキーワードが映し出された。
リアルクローズとは、現実的な服、リアリティーのある服のことをいうらしい。
従来のファッションショーでは、現実離れした服を着たモデルというのが定番であったが、最近のトレンドはエビちゃん押切もえといったモデルたちが現実的な服を着てファッションショーのようなものを開催するらしい。
凄いのが、携帯を使ってその場でモデルの着ている服を買えるということだ。


このトレンドはファッション業界にも異変をもたらしている。
デザイナー主導ではなく、人気モデルや購入層による意見の方を重要視している。デザイナー主導では流行に追いつけないとのこと。
なぜなら昔の成功体験やポリシーが邪魔をするからだ と説明されていた。
自分にも少し耳の痛い話しであった。
確かに成功体験を一度してしまうと保守的になる面が大いにある。しがらみもあるし二匹目のどじょうを狙ってしまう心境だろうか。
リアルクローズの舞台でブランドの立ち上げに関わっているというマーチャンダイザーの赤松親氏の楽しそうに語った言葉が強烈に印象に残った。「しがらみのなさこそ己の武器だ」と言わんばかりに。

リセットして作れるか 作れないか
僕らは 全くゼロから発想できる
過去に関わっていないことが僕らのメリットだと思う


ファッション業界にもWeb2.0の波が押し寄せていると今更ながら思った。
これまでの構造を大きく変える潮流であることを実感した。
抑圧されていた受け手、消費者のパワーはますます加速している。
それにしても意見をしっかりと持った女の子たちの勢いには終始圧倒された。