ワーキングプアについて思う

2006年7月23日(日)にNHKで放送された番組「ワーキングプア 〜働いても働いても豊かになれない〜」を見た。
働きたくても働き口がなく、仕事があっても思うように稼ぐことが出来ない人達を「ワーキングプア」と呼んでいるようだ。
特に地方の労働者は過疎化が進んだ結果、働いても生活するのに十分な給料を手にすることができず、税金すら払えないといった事態が増加しているとのこと。
地方に住んでいて高齢者でおまけに病人を抱えている人々の生活の実態は想像を絶するものがある。
番組でもまさにそのような方を取材していた。
出費から切り詰められる物は食費しかなく、なんと1食100円で賄っているとのこと。
自分もかなり食費は世間一般で見ると切り詰めている方だと思っていたが・・・
100円で食べられるものだと栄養面でかなり厳しい。
今日本では猛烈な勢いで、一極集中化が進んでいることを実感させられた。
労働もお金もどんどん東京や大阪といった大都市に吸い寄せられるかのように集まっている。


ワーキングプアの件と少しずれるかもしれないが、最近の「Web2.0」といったバスワードや「ウェブ進化論」の影響からか、人々の関心は「こちら側」よりも「あちら側」に向いていることが気にかかる。
こういった動きや流れがともすると「こちら側」を軽視することになりはしないかと危惧している。
やはりなんといっても生活の基盤は「こちら側」にあるのだし、それがあってはじめて「あちら側」が成立するのだと思う。
ただ人々の関心、特に若年層はますます「あちら側」に加速して向かっているようだ。
これに少子化が拍車をかけることになる。
「こちら側」で一生懸命に農作物などを汗水流して作っても、「あちら側」でホリエモンのような一部の人間がマネーゲームで巨額の金を収奪するという、極めて不均衡な事態が生じている。
この先このようなねじれ現象が是正される日は来るのだろうか・・・