読書

植村直己 - 青春を山に賭けて

野口健氏が山に登るきっかけとなった作品ということで、早速読んでみた。 内容は思い出せないのだが、小学校で習った国語の教科書に氏のことが 書かれていて、子供ながらに感動した思い出がある。 氏が遭難したとニュースで知ったときは信じられなかったし、…

100万回のコンチクショー - 野口 健

最近どうも似たような本を読んでいるような気がする。 なんとなくタリーズの社長と似たような印象を受けたが、野口氏は筋が通っていると感じた。 本作品を読むことになったきっかけは、土曜日の日経夕刊に連載されていた氏の書いている「ガイアの礼讃」だ。 …

オール1の落ちこぼれ、教師になる - 宮本 延春

あの義家弘介氏の後任として、教育再生会議の委員に起用されることになったとニュースで知ったことがきっかけとなって、読んでみることに。 確かにドラマチックな人生だが、今ひとつ自分にとって得るものがなかった。 子供にも特段読ませようという内容では…

頭の回転が50倍速くなる脳の作り方

話題の書籍ということで店頭で立ち読みした。 5分ほどで全体をざっと確認し、静かに平積みに戻した。

松田公太 - すべては一杯のコーヒーから

最近コーヒーに凝っていて、ミルや豆をネットで探していて、偶然見つけたのがこの本だ。 作者はタリーズコーヒージャパンの社長だ。 自分はスペシャルティコーヒーの中でもタリーズが好きだ。 ロゴやそのセンスの良さが一因だと思う。 肝心の味もなかなかだ…

カズオ・イシグロ - 日の名残り

最近良く著者名を目にする機会があったのだが、話題の人かと思い読んでみることにした。 とりあえずAmazonで検索して一番上位だったこの作品を購入した。 主人公がこれから旅に出るという設定から始まる。 変わっているのは主人公が「執事」だということだ。…

フランツ・カフカ - 城

カフカの長編小説『城』。 昨年授賞したフランツ・カフカ賞の授賞式にて、村上春樹氏は「15歳の時にカフカの『城』を読んでショックを受けた」と語っていた。 これを聞いて読まずにはいられなかった。 予約していた本を受け取りに開館直後に図書館に行ったと…

村上春樹訳 - グレート・ギャツビー 続

年末に本作品を読んで思ったことを簡単に書いた。 今回は、12月10日の日経新聞で記事になっていた訳者による違いを紹介したい。 では早速引用。 実際に比べてみよう。野崎孝訳(新潮文庫)では「『ぼくは神秘主義は嫌いでしてね』そうぼくは答えた『どうして…

村上春樹訳 - グレート・ギャツビー

村上氏が満を持して訳したフィッツジェラルドの作品である。 野崎氏の訳は2回ほど過去に読んだことはあった。 そもそも本作品を読んだきっかけは、村上氏のノルウェイの森。 待望の村上氏の訳とあって、いやが上にも期待が高まった。 まず冒頭が素晴らしい。…

サン=テグジュペリ - 星の王子さま

以前読んだ本の中で引用されており、読んでみたくなった。 綺麗な挿絵が何点か挿入されている。 タイトルから、子供向けの作品だと思っていた。 子供を扱った作品ではあるが、大人になっていつしか失われたものがそこにはある。 難解ではないが、自分が子供…

頭の良くなる「短い、短い」文章術

文書を書くのが苦手だ。ブログを投稿するまで時間がかかる。 仕事がらユーザーとメールのやりとりをすることが頻繁にある。 もっとスマートに文章を簡潔に書きたい。 そう思って本書を手に取った。 タイトルがいい。 簡潔な短い文章が書けて、頭も良くなった…

小川 洋子 - 博士の愛した数式

それまでたびたび眼にすることはあったが、新潮文庫の百冊に入っていたので、読んでみることにした。 数学が苦手な自分は「数式」と書いてあるだけで拒絶反応が出てしまうのだが、読み進めてみると数字嫌いから数字好きになった(本当に!) 設定が非常に特…

G・M・ワインバーグ - コンサルタントの秘密

以前読んだことのあるSE系の書籍ではバイブルといえる「コンサルタントの秘密」を久しぶりに開いてみた。 どうも最近仕事のやり方に疑問を抱き始めており、何かヒントになる物が見つけられないかと、なかば藁にも縋る思いでページを捲った。 第一章を2回ほど…

飯塚訓 - 墜落遺体―御巣鷹山の日航機123便

「沈まぬ太陽」を読んで事故当時の現場の凄惨さを知り、もう少し日航機事故に関する書籍を読んでみたいと思い、本書を手に取った。 著者は高崎署刑事官として、実際に身元確認班長を務めた人物であり、事故現場のより緻密な状況が描かれており、改めて事故の…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽(五)会長室篇・下

長い小説だったが、気づいてみればあっという間に読了してしまった。 お昼休みにまで読んでしまうほど素晴らしい作品だった。 読み終わって一番の感想は寂しいという感覚だ。 作者の非常に緻密な取材があってこその作品だろう。 <以下、ネタバレなので、ま…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽(四)会長室篇・上

御巣鷹山の惨劇から一転、国民航空の利権に絡んだ腐敗体質がクローズアップされ、さすがに辟易し、読んでいて疲れた。 今回心に残ったのは遺族による新聞への以下の投稿。 おねがい パパ もう一回だっこして もう一回 いっしょにごはん いっしょにごはん 食…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽(三)御巣鷹山篇

本篇を読むのは2回目。 前回は1、2巻を読まなかったので、事故の惨状が強く印象に残ったが、今回は登場する人物像なども理解していたので、より迷走する国民航空の姿が浮き彫りになった。 印象の残ったくだりはP79の感動的な救出場面。 次いで、川上慶子を…

イノベーションのジレンマ

企業にとって、破壊的イノベーションを創造することは、自らを否定することを意味しているのだと思う。 どんな企業でも開発したプロダクトを世の中に送り出せば、保守もしくは持続的なバージョンアップが必要となる。 開発フェーズでは勢い少人数で実現でき…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽(二)アフリカ篇・下

会社の昼休みなども利用して読んだ。 強烈だったのは以下の文章(P186) 子供達がお父さんとの生活を切望する場面。 「私も、お父さんと一緒に日本へ帰りたいの」 純子も云った。子供たちに縋られ、恩地は心が乱れそうになったが、日本で孤立している組合員の…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽(1)アフリカ編(上)

今の会社に勤めてから、特に「夏休み」というものはないが、なんとなくじっくりと『大作』を読みたくなった。候補に挙げたのは以下の通り。 ・宮本武蔵 ・三国志 ・ダ・ヴィンチ・コード ・ブレイブ・ストーリー ・ゲド戦記読み始めたら後には引けないという…

安部公房 - 燃えつきた地図

実家の蔵書を漁っていたときに見つけたのがこの作品。 読んだかどうかまるで記憶にない。おそらく高校生の頃に宿題に出された読書感想文の題材だったんだろう。 自宅に持ち帰って半年ほど経過し、本棚から読んでくれ と訴えているような気がして思い切って手…

山崎豊子 - 沈まぬ太陽 御巣鷹編

まず、500ページに及ぶ大作ながら、そのリアルな描写にすっかり引きつけられてしまい、ほぼ1日で読了してしまったことに、自分自身で驚いた。 読書中は、何度も凄惨な描画がこれでもか というぐらい登場するが、その描写があることで感動する場面がひとき…